ネット価格は、他業者との直接競合になることがあります。他店の動きによって価格が激変する可能性もあるのがネット販売の特徴です。通信販売では、品物を直接を手に取って確認することができないので、その時点での状況や見立てを直接的に値段に反映させるのが困難な部分があります。

  オークションサイトの価格は、当座限りの限定的な価格です。ネットはその意味でも、「競争価格」になっているわけです。 それに対して、店頭ではそのものの価値に対して値段がつきます。そのため、店頭価格はネットに比べて安定したものものになっています。

 店頭価格を頻繁に変動させると店のお客様からも不審がられます。本の見た目やシリーズなどによって、だいたいの相場が一定しているのが、店頭価格の特徴といえます。

 したがって、一、二年時間をかけて売っていくことも想定しつつ、責任をもって値段を付けていきます。また、店内のほかの本とのバランスも考慮してその店の価格体系にのっとって付けていきます。つまり、オークションやショッピングモールなど、他店との関係のなかで形成される空間的な価格と、店頭やウェプサイト上など、ほかの在庫とのつながりのなかで形成される即時的な価格とは、まったく違ったものになります。この差異をどのように調整していくかは、今後の古本屋の経営方針を決めていく中で重要な指針になるでしょう。